「1.4東京ドーム」のメインが決まった。
(王者)オカダ・カズチカ vs (挑戦者)ケニー・オメガ
プロレス業界注目の戦い
この戦いの勝者が今後の新日本プロレス、いや世界のプロレス業界から注目を浴びることになるだろう。
敗者はドン底に突き落とされ0からのスタートになる。
それくらい勝者と敗者では明暗が別れる。
それがプロレス、それが「1.4東京ドーム」のメインなんだと僕は思う。
それをオカダ・カズチカは知っている。
東京ドームのメインは甘くない
10.10両国の翌日、テレビ朝日の記者会見に臨んだ2人のやり取りの中でオカダが放った言葉がそれを物語っていた。
「東京ドームのメインはケニーが思っているほど……そんなに甘くないぞ」
オカダは2015年の1.4メインで棚橋に負けあまりの悔しさに観客の目をはばかることなく泣いた。
立っていられない程の号泣をした。
だからこの言葉には説得力があるのだ、1.4メインがどういうものかというものを。
現にその後のオカダは天敵ファレにシングルで2連敗する不調ぶりだった。
オカダを倒して、涙の雨に変えてやるよ
ケニーはオカダを妬むように言った。
「オカダ、お前は、高級車だって、かっこいい服だって、ほしいだけの金だって持ち、新日本に好待遇されている。日本じゃあ、苦労も飢えも感じずにいるのだろう。だが、オレは逆だ」
「オカダは背が高いし、ハンサム・ヤングマンだ。ファンにも愛されている。俺のようにケガもしたことがない。(中略)でも、お前には特別な何かがない。ハートが欠けている。感情がない。情熱がない。ハングリーさがない。オレはケガの痛みと自分と戦う孤独を抱えて、逆境から這い上がってきたんだ」
ケニーが言ったとおり、オカダとケニーの歩んできた道では天と地の差がある。
オカダはエリート街道を順調に歩んできた。
ケニーは続けて言った。
「この戦いは、オレのことを体が小さい、ジュニアヘビー級止まりのレスラーだと評価し、チャンピオンにはなれないと評価した人たちとの戦いだ。オカダを倒して、それを涙の雨に変えてやるよ」
ケニーの言うとおり、ケニーは誰からも期待されることなく、それでも努力を重ね地道にここまで辿り着いた。
オカダが努力をして来なかったというわけではなく、オカダはあまりにも順調すぎるのである。
どん底まで落ちてそこから這い上がる、その生き様を見せる、それが真のプロレスラーである。
オカダにはそれが足りない。2015年の1.4で少し挫折しただけで、それ以外がずっと順調であるから。
どこかプロレスラーらしくない、人間ではなく感情の無いロボットのようである。
しかし、オカダ自身もそれを知っていた。
「ケニーが苦労させてくれるなら……それを味わわせてくれるなら、苦労を糧にもっと強いレスラーになりたいと思う」
と会見で言ったのである。
最後に
エリートのオカダと、ジェラシー剥き出しの雑草戦士ケニーの戦い
10.21後楽園からこの二人の前哨戦が始まる!
この戦いから目が離せないだろう!