1970年代前半、日本プロレスが崩壊して以降、プロレス団体は分裂と統合を繰り返しています。
そして現在、日本には約120もの団体が存在しています。
それだけ団体が多いと、時々思うことがあります。
プロレス団体のランキングがあったらどんな順位になるんだろう、と。
過去には、プロレス協会設立の動きがあり、ランキングや番付のようなものをつくる構想があったと言われています。
しかし、それぞれの団体の思惑が複雑に絡み合い、協会の設立は頓挫したそうです。
現在のプロレス界は団体間の交流はあるものの、基本的に、団体内で所属選手同士が強さを競うことが主流になっています。
プロレス団体のランキングは叶わぬ夢なのかもしれません。
しかし、僕は思ったのです。
「叶わぬならば、つくってしまえ。」
とはいえ、ランキングにするからには何かを指標にしなければなりません。
売上、興行数、観客動員数、所属選手数など、様々な指標が考えられます。
しかし、それらは、一部の団体は公表していますが、インディープロレスや地方プロレスは公表していないケースが多いです。
そこで思いついたのが、グーグルの検索回数です。
検索回数は、人気や知名度と相関性があると考えられるためです。
ですので、1つのランキングとして参考になるのではないでしょうか。
本記事では、「グーグルサーチコンソール」というキーワードの検索回数を調べられるツールを利用し、月間平均検索回数を指標にしたプロレス団体の人気・知名度ランキングをつくってみたいと思います。
年商500万円の弱小プロレス団体が上場企業のグループ入りするまで / 高木三四郎
プロレス団体の人気・知名度ランキング
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やはり、ブシロード傘下の「新日本プロレス」と「スターダム」は、他の追随を許さないほど、桁違いの人気・知名度を誇っています。
それは、リング上の充実はもちろん、各メディアへの露出も起因していると考えられます。
また、僕が注目しているのは、17位の「コレガプロレス」です。
2021年1月に旗揚げした団体にしては、人気・知名度が高いです。
これは、「コレガプロレス」が毎興行、Youtubeでライブ配信していることが理由に挙げられるでしょう。
女子プロレス団体の人気・知名度ランキング
次いで、女子プロレス団体に限定して人気・知名度ランキングをつくってみました。
順位 | 団体名 | 拠点 | 月間平均検索回数 |
1 | スターダム | 東京都 | 201,000 |
2 | アイスリボン | 埼玉県 | 14,800 |
3 | 東京女子プロレス | 東京都 | 12,100 |
4 | Marvelous | 千葉県 | 6,600 |
ワールド女子プロレス・ディアナ | 神奈川県 | ||
6 | SEAdLINNNG | 神奈川県 | 1,900 |
7 | プロレスリングWAVE | 東京都 | 1,000 |
8 | センダイガールズプロレスリング | 宮城県 | 590 |
9 | PURE-J | 東京都 | 390 |
10 | 信州ガールズプロレスリング | 長野県 | 110 |
11 | 崖のふち女子プロレス | 東京都 | 50 |
12 | 2point5女子プロレス | 大阪府 | 10 |
現在の大手女子プロレス団体といえば、ブシロード傘下の「スターダム」、サイバーエージェント傘下の「東京女子プロレス」、常設会場を持ち興行数が多い「アイスリボン」です。
その3団体が上位を占めたのは、想定内ですね。
僕が注目しているのは、12位の「2point5女子プロレス」です。
2021年8月、YouTube専門プロレス団体として発足した「2point5女子プロレス」は、本格始動はしていないものの、動画配信に力を入れています。
新人オーディションで選ばれた選手を練習風景から動画配信し、デビューまでの軌跡を追いかけらるのが特徴です。
1人の女子がプロレスラーになるまでの成長を見届けられるのは、「2point5女子プロレス」の大きな魅力です。
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終わりに
以前は、ゴールデンタイムにテレビ中継されることでプロレス団体は広く認知されていました。
「新日本プロレス」の地上波ゴールデンの中継が終了したのが1986年。
あれから36年、人気プロレス団体は、いずれも独自の動画配信サイトやユーチューブチャンネルを通して試合動画などを配信しています。
実際、本記事で上位にランキングした団体は動画配信を欠かさず行っています。
プロレス界の潮流は、テレビ中継から動画配信に移行しているのです。
今、プロレス界は「新日本プロレス」の1人勝ち状態です。
女子プロレス界に限定すると、「スターダム」の1人勝ち状態になるつつあります。
そこに、風穴を空けるプロレス団体の出現を密かに期待しています。