今、若者たちの間で古着が再注目されています。
調査会社の矢野経済研究所の調べによれば、2019年度の国内ファッションリユース市場規模は、『前年比16.1%増の7200億円』(『https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2395』)まで成長しています。
増加の理由は、フリマアプリによる個人間取引の拡大によって、以前より古着の購入が一般化してきてことが挙げられます。
また、ファッションアイコンの菅田将暉の登場が、若者たちの古着熱に影響しているように思います。
このように、古着人気が再燃しているので、古着に挑戦しようとしている方は多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、元古着屋店員の僕が、古着の魅力から初心者にオススメのコーデまで余すところなくお伝えしていきたいと思います。
古着の魅力
まず、古着の魅力についてお伝えします。
古着には、主に以下5つの魅力が挙げられます。
【魅力①】周りと被らない
古着は、人と被らないのが魅力です。
現在、アパレルショップに陳列されている衣類は、今年のトレンドを汲んで作られたデザインになっています。
売るために、トレンドを追ったラインナップになっているのです。
そのため、ディテール(ボタン・刺繍などのデザイン、襟元・ポケットの形など)が似ています。
一方、古着は、以下のような要素があるため、周りとは被らないのです。
①…過去の歴史の中で流行ってきたデザインや、その時代ごとに必要とされてきた要素が反映されている
②…1990年以前は、同じ衣類が大量生産さるケースが少なかった
③…②に加え、着ることが出来る状態の服となると限られる
例えば、以下の画像はミリタリージャケットのMA-1という人気モデルです。

MA-1と一口に言っても、色やディテール、ワッペンの有無などが異なります。
このように古着は、モデル一つとってみても、1点1点異なって周りと被らないのです。
【魅力②】個性を出しやすい
古着は周りと被らないので、個性を出しやすいです。
90年代の古着ブーム時は、ほぼアメリカのアイテムのみでしたが、現在の古着屋では、アメリカだけでなくヨーロッパや南米、日本のアイテムも販売されています。
色んなジャンルの服が手に入るので、自分のやりたいファッションを実現しやすくなっているのです。
それが古着の個性の出しやすさに繋がっています。
【魅力③】高価だった服を安く手に入れられる
一般的に、高価な服は長持ちし、安い服は長持ちしません。
ですが、古着に関しては、この概念が覆されます。
高価だった服が安く手に入ります。
つまり、長持ちする服を安価で買えるのです。
例えば、新品の本革レザージャケットは安くて40,000〜50,000円です。
一方、古着の本革レザージャケットは5,000円から手に入れられるのです。
【魅力④】今後の流行が分かる
ファッションの流行は、一定の周期で繰り返す傾向があります。
例えば、ミニスカートが流行ると次にロングスカートが流行ったり、スキニーパンツが主流のあとは、ワイドパンツが主流になるなどが挙げられます。
古着を着ていると、そんな過去の流行の移り変わりを生で触れることが出来ます。
すると今後、流行するものを感じ取る先見の明が養われます。
【魅力⑤】こなれた雰囲気を出せる
古着は、経年変化による色落ちや、使用したことで生まれるフェード感(ゆる感)など、新品には出せない質感があります。
そのため、古着を取り入れることで、こなれた雰囲気を演出することが出来るのです。
【関連記事】元古着屋店員が教える古着の7つの魅力:人気になっている理由も解説
僕が古着に魅了されたきっかけ
ここで僕が古着に魅了されたきっかけを話したいと思います。
僕の出身は、栃木県の片田舎です。
田舎は、特有の同調圧力があるので、みんな同じ格好をしがちです。
「ナイキのスニーカーさえ履いてればイケてる」など、型にハマったオシャレ観がありました。
しかし、僕はそのオシャレ観に強い違和感があり、みんなと同じ格好することが嫌いでした。
そんな中、高校の近くに小さな服屋が立ち並ぶエリアを発見しました。
そこでは、他の洋服屋では販売されていないようなアイテムが陳列されていました。
そこにしかないアイテムがたくさんあふれていて、僕は、その異空間を作っている服たちに魅了されてしまったのです。
それが、古着との出会いでした。
オシャレに関する違和感が、一気に払拭されました。
「僕が着たいのは古着なのだ」と気づいたのです。
古着初心者が挑戦しやすいアイテム
古着を着たことがない人は、何をどこから挑戦すればよいか分からない方も多いでしょう。
そこで、ここでは古着初心者が挑戦しやすいアイテムをご紹介します。
【アイテム①】ベーシックシャツ
古着のシャツは、派手なイメージがあって挑戦しづらいイメージがあるかもしれません。
しかし、古着シャツと一口に言っても、派手なものだけでなく白い無地のシャツ等、ベーシックなアイテムもあります。
まずは、ベーシックなシャツから挑戦することをオススメします。
普段なら手が出せないラルフ・ローレンやアロー、カルバン・クライン等のブランドシャツが、驚きの価格で販売されています。
古着初心者でもかっこよく着こなしやすいのでアイテムです。
【アイテム②】バンドTシャツ
古着の王道といえば、バンドTシャツが挙げられます。
バンドTシャツを着るだけで、古着コーデ感がグッと上がります。
近年は、海外セレブや有名デザイナーも着ている影響で、バンドTシャツに人気は上がってします。
2000年以前に脚光を浴びていた、ザ・ローリング・ストーンズやザ・ビートルズ、メタリカなどのバンドTシャツがオススメです。
【アイテム③】ワーク系
ワークパンツやワークシャツ、ワークジャケットなど、ワーク系アイテムは古着の定番です。
ワーク系は、無地で落ち着いた色が多いため、初心者が取り入れやすいアイテムです。
それだけでなく、男らしらを演出出来るので、メンズにオススメです。
メンズライクなコーデが好きな女性にもオススメですね。
まずは、ワーク系古着の王道ブランドのディッキーズを取り入れるのがベターです。
【アイテム④】デニム
デニムは、言わずと知れた古着を代表するアイテムです。
90年代古着ブームの代表格のアイテムでもありました。
デニムシャツやデニムジャケット、デニムパンツ等、デニムアイテムはどのお店にも販売されている欠かせない古着アイテムです。
初心者にオススメのブランド
次いで、古着初心者にオススメのブランドをご紹介します。
【ブランド①】ラルフローレン
ラルフローレンといえば、古着の定番ブランドです。
ラルフローレンは、チノパンやネルシャツ、カーディガンなど使いまわしのきく失敗しないアイテムを多く取り扱っています。
初心者には取り入れやすい古着アイテムです。
【ブランド②】リーバイス
既述の通り、古着定番のデニムアイテムの代表的ブランドがリーバイスです。
長持ちするしっかりとした作りで何にでも合わせやすいので、それを軸にしたコーデを何通りも考えることが出来るのでオススメです。
【ブランド③】チャンピオン
チャンピオンも古着の定番ブランドです。
特に、リバースウィーブと呼ばれるチャンピオンのスウェットがオススメです。
リバースウィーブとは、洗濯しても縮まないように、糸が縦と横の両方向に織られたスウェットのことを指します。
デザインはもちろん、動きやすさも兼ね備えているため長く愛用出来てオススメです。
【ブランド④】カーハート
カーハートは、ワーク系ファッションカテゴリをつくったパイオニアです。
オーバーオールやカバーオール、ワークパンツ等のワーク系古着を取り入れたい方に、カーハートがオススメです。
初心者にオススメの古着コーデ
初心者にオススメの古着のアイテム・ブランドが分かっても、具体的にどのようにコーデに取り入れればよいか分からない人も多いのではないでしょうか。
そこで、初心者にオススメの古着コーデをご紹介します。
初心者にオススメなのは、コーデに1点あるいは数点のみ古着を取り入れた「古着ミックス」です。
部分的に古着を取り入れるだけで、こなれ感はグッと上がるのです。
古着に合わせるのは、ユニクロやGUなどの安価でベーシックなアイテムでOKです。
ベーシックアイテムと合わせることで、清潔感を保ちつつ古着が引き立てられます。
ここでは、コーデの中に古着のデニム、柄シャツ・ベストを取り入れたコーデを紹介します。
【古着コーデ①】色落ち古着デニムを合わせた古着ミックス

色落ちした古着デニムは、他のアイテムと喧嘩しにくく、何とも合わせやすいアイテムです。
上記画像のコーデは、ナイキのスニーカーとGUのニット・フリース・ニット帽、WEGOのスヌーズを合わせています。
シンプルなアイテムと合わせることで、色落ちデニム特有の野暮ったさを軽減しています。
【古着コーデ②】古着柄シャツを合わせた古着ミックス

アクの強い古着に柄シャツには、黒のパンツを合わせれば失敗しません。
上記コーデは、GUの黒いスキニーパンツにコンバースのスニーカーを合わせています。
赤いベレー帽を足して個性をプラスしています。
【古着コーデ③】古着ベストを合わせた古着ミックス

古着ベストを合わせたコーデーは、ベスト以外をモノトーンにすれば簡単に攻略出来ます。
上記コーデは、GUのスキニーパンツ・カットソーにベストを合わせただけです。
それだけでも十分ですが、僕は黒いハットを合わせてみました。
古着を買う際の覚えておきたいポイント
ここからは、古着を買う際に覚えておきたいポイントをお伝えします。
【ポイント①】事前に欲しいアイテムを決めておく
まずは、事前に欲しいアイテム、あるいは挑戦してみたいアイテムを決めておきましょう。
パンツだったら、ジーンズなのかチノパンなのか、
シャツだったら、無地のシャツなのか柄シャツなのか、などです。
多くの古着屋は、アイテム毎に店内づくりがされています。
ですので、事前に決めておくとでスムーズに買い物が出来ます。
他のアパレルショップと違って、店内にはたくさんの洋服がぎっしりと詰まっており
店内隈なくみるというのは正直厳しかったりします。
ですので、事前に決めておくのが古着の買い物をする際のポイントなのです。
【ポイント②】マネキン買いは失敗しない
マネキンに着せられている商品は、トレンド感があり、店員が考えたコーデです。
ですので、マネキンに着せられた服を一式買うマネキン買いは、失敗しない買い物の手段の1つです。
【ポイント③】サイズ感にとらわれ過ぎない
古着は1点ものです。
「コレ!」と思ったものがあったら、「少し袖が短い」「サイズが大きくてベルトで締めないと落ちちゃう」など、サイズが合わなかったとしても買うことをオススメします。
もちろん、「小さくて着れない」など、、許容範囲を超えたサイズ違いは買う必要はありません。
これはコーディネートのテクニックですが、
上が大きいサイズだったら、下はピシっとしたスタイルのパンツを履く
上が小さいサイズだったら、下をゆるいパンツを履く
といったようにバランスでカバーが出来ます。
なのでせっかくオンリーワンのものを見つけたのにサイズを気にするあまり買わないなんて選択肢はもったいないなと思います。
サイズ感にとらわれ過ぎないのも、古着を買う際のポイントです。
【関連記事】メンズ古着は「サイズ感の違いを活かした着こなし術」で攻略!
【ポイント④】状態を必ずチェックする
古着屋には、様々な状態の古着が販売されています。
キレイな商品だけでなく、穴が空いていたりほつれていたりする傷みのあるものや、シミ等の汚れがあるものもあります。
だからこそ、古着を購入するときはしっかり良質な商品を見極める必要があります。
以下に挙げる6つの状態をチェックしてから購入するようにしましょう。
チェック(1)穴
古着には、穴がある商品が間々あります。
大きい穴なら分かるのですが、古着には小さな穴が空いているケースがあります。
特に気づくのに困難なのが、縫い目が緩くなったことで発生した隙間のような穴です。
薄い生地にそのケースが多いです。
古着屋は、薄暗いお店が多いので、小さな穴に気づくのが難しいです。
ですので、店舗の照明、あるいは試着室に備え付けられた証明に古着を近づけながら照らして見ると、小さな穴を発見しやすいです。
穴が空いていることが多い箇所は、脇や股等の縫い目部分、襟と袖、裾等の生地の末端部分が挙げられます。
穴があったとしても許容範囲かどうかも確認しましょう。
チェック(2)色褪せ
色褪せと一口に言っても、古着特有の風合いを出している色褪せから、いわゆる色褪せまで様々です。
全体もしくは広範囲に渡って色褪せている場合は、古着特有の風合いが出ているため、購入してもOKでしょう。
ただ、部分的に色褪せている場合は、いわゆる色褪せに見えるので、避けた方がベターです。
色褪せは、正面や上、下、斜め等、様々な角度からチェックすることで確実なチェックが出来ます。
チェック(3)襟・袖・脇の皮脂汚れ
衣服の汚れとして代表的なのが、襟・袖・脇の皮脂汚れです。
古着の場合、皮脂汚れしてから時間が経過しているため、簡単には落ちません。
ですので、襟・袖・脇の皮脂汚れは必ずチェックしましょう。
特に、脇の皮脂汚れは目につきやすいので注意してください。
チェック(4)生地の薄さ
古着の中には、使い古されて生地が薄くなっているケースがあります。
生地を伸ばすように内側から手を当てて、生地が薄くなっていないかどうかチェックをしましょう。
生地が擦れ合う脇や接触する機会が多い肘は薄くなりやすいので、それらを中心に確認してください。
チェック(5)ポケット
ポケットは、手や物を入れるなどで力が加わるため、ほつれや穴等のダメージが発生しやすい箇所です。
ポケットの入り口や中にほつれや穴がないかチェックしましょう。
チェッ(6)ボタン
ボタンを取り付けている糸がほつれていたり緩んでいたりすることがあります。
そのような古着を買うと、着用回数を重ねるうちにボタンが取れているケースがあります。
ボタンを自分でつけられる方でしたら構いませんが、そうでない方はボタンのほつれ・緩みをチェックしましょう。
また、稀にボタンが欠けて、半円や三日月型になっていたり、そもそもボタンがないケースも少なくありません。
そのような場合、ボタンで留められず露出したくない部分が露わになる等の不都合が生じることがあります。
不都合が生じる箇所のボタンがほつれていたり緩んでいないかチェックしましょう。
古着をネット通販で購入する際のチェックすること
以前は、古着は古着屋に行かないと手に入れられませんでした。
しかし現在では、ネット通販で古着を購入出来ます。
人目を気にせず、ゆっくり商品を吟味出来るので、古着初心者にはオススメかもしれません。
家にいながら古着の買い物が出来る便利な反面、自分の目で実物をチェック出来ないので注意が必要です。
そこで、古着をネット通販で購入する際のチェックポイントをお伝えします。
【通販①】状態
古着の通販サイトには、「A美品」「C汚れ」といったように商品のサイズと状態が記載れています。
既述の通り、古着はシワやシミがあります。
それらを、画像ではチェックが出来ません。
ですので、購入する際は、表示されている状態を必ずチェックしましょう。
【通販②】サイズ
サイズの表記が通販サイトによって異なる場合があります。
自分のサイズを1度測ってみて、着られるサイズ感かどうかを確認した上で購入しましょう。
【通販③】洗濯の有無
ネット通販だと手に取れない分、商品の匂いや清潔感を気にする方は少なくないでしょう。
そのような方は、洗濯の有無をチェックしましょう。
全商品を洗濯している古着の通販サイトには、「全商品洗濯しています」等と記載されています。
そのような明記がないサイトは、洗濯していない可能性が考えられます。
【通販④】返品の可否
以上①〜③をチェックしても、いざ手元に届くとイメージと異なるケースがあります。
古着は返品不可のケースが少なくありません。
というのも、古着屋界隈では、お客さんに古着の状態を了承したうえで買って頂くことが前提になっているためです。
しかし最近は、返品に対応している古着屋も増えてきています。
ですので、購入確定ポタンを押す前に、返品の可否を必ず確認しましょう。
返品不可だと泣き寝入りするかもしれませんので注意してください。
終わりに
古着は個性的なファッションを、手頃な価格で実現出来ます。
古着と一口に言っても、様々なテイストがあるため、自分らしさを表現しやすいアイテムです。
ぜひ、みなさんもファッションに古着を取り入れて、まだ見ぬ自分らしさを発見してみてはいかがでしょうか。