ユニクロから販売されている夏用インナーの「エアリズム」。
「エアリズム」からは、タンクトップやキャミソール、ブラトップなど様々なアイテムが販売されています。
しかし、そのエアリズムを「暑い」と感じる人は少なくないようです。
ツイッターで「エアリズム 暑い」と検索すると以下のようなツイートが散見されます。
夏は基本Tシャツ1枚なんだけど、最近汗染みが気になるので今日は下にエアリズム着てみた。暑い!
— シン (@shin_king03) August 13, 2018
薄々感づいてたケロ エアリズムって暑いよね 着ると汗だくになる ブラトップの方しか持ってないケロ
— sachi (@sachiclo) August 11, 2018
なぜ、ユニクロの夏用インナー「エアリズム」を「暑い」と感じるのでしょうか。
【エアリズムの関連記事】
失敗しないエアリズムパーカーの選び方:サイズ感と機能の違いを理解しよう
エアリズムの特長
そもそもユニクロのエアリズムには、次のような特長があります。
■速乾性に優れている
特殊な極細繊維でつくらているため、汗を素早く吸収し優れた速乾性を備えています。
■抜群の通気性
抜群の通気性が備わっています。
インナーにエアリズムを着ることで、汗のベタつきが解消されます。
■ぴったりとしたフィット感
ストレッチが効いているので、着るとぴったりとしたフォット感があります。
着膨れすることがなく、スマートに着こなせます。
上記のような特長があるため、エアリズムはインナーとして着てもとても涼しいのです。
エアリズムを暑いと感じる人の特徴
にも関わらず、なぜ一定数の方は、「エアリズムは暑い」と感じるのでしょうか。
発売以来ずっと愛用している僕にはとうてい理解できませんでした。
そこで、色々調査してみました。
すると、次のような方が「エアリズムは暑い」と感じる傾向に、あることが分かってきたのです。
【暑い➀】ゆったりした服を好む人
まず、ゆったりした服を好む人は、エアリズムが暑いと感じることが分かりました。
エアリズムは、身体にフィットするように一般のサイズより小さめに作られています。
身体にフィットすることで、汗を素早く吸収し、効率的に乾燥させる狙いがあるためだと考えられます。
とはいえ、ストレッチが効いているので一般的にはキツいと感じることはありません。
ただ、普段ゆったりした服を好んで着ている方は、夏にぴったりとするエアリズムを着ると、暑苦しいと感じるようです。
【暑い②】多汗症の方
大量の汗をかく傾向にある多汗症の方も、エアリズムを着ると暑いと感じるかもしれません。
それは、エアリズムの生地である化学繊維が、速乾性には優れている一方で吸水性に劣るためです。
そもそも、エアリズムの汗を吸収し乾かすという機能は、化学繊維の織り方に秘密が隠されています。
エアリズムの生地は、極細の化学繊維を1本に束ねており、そこには僅かな隙間があります。
この隙間があることによって汗がスムーズに蒸発され、速乾性の高さが実現されます。
【関連記事】エアリズムの人気を下支えする「素材」の特長に迫ってみた!
しかし、多汗症の方の場合、大量の汗をかいて、エアリズムがびっしょり濡れるケースがあります。
すると、エアリズムが汗を吸わない状態に陥り、肌にエアリズムがくっつくのです。
エアリズムがびっしょり濡れると、極細の化学繊維の隙間が水分によって塞がれ、スムーズな蒸発がされません。
すると多汗症の方は、濡れた状態が続いてベタベタして暑いと感じるようです。
ですので、大量の汗をかく傾向にある多汗症の方は、エアリズムを着ると暑いと感じるかもしれません。
僕も夏にエアリズムを着て自転車に乗ると、背中が汗でびしょびしょになり、肌にくっついて暑いと感じた経験が間々あります。
【関連記事】エアリズムが汗を吸わない原因とは?その対策方法等を解説
【暑い③】普段インナーを着ない人
エアリズムは、ひんやりとした着心地を売り文句にしています。
それを期待して、Tシャツやシャツのインナーにエアリズムを着てみた人も少なくないでしょう。
僕もその1人です。
ですが、普段インナーを着ない人が、Tシャンの中にエアリズムを着ると熱がこもるような暑い感覚になるようです。
というのも、ひんやりとした着心地とはいえ1枚のインナーであることに変わりはないためです。
ですので、普段インナーを着ない人が、Tシャツの中にエアリズムを着ると、普段より1枚多く着る分暑く感じるようです。
【関連記事】夏用トップスには「タンクトップ」をインナーに!着用すべき3つの理由
【暑い④】古い型のエアリズムを着ている
古い型のエアリズムを着ている人も、暑いと感じる可能性があります。
実は、エアリズムは毎年改良されており、年々暑さを感じにくくなっています。
僕は、2012年頃に販売されていたエアリズムの前身「シルキードライ」を持っています。
今もその「シルキードライ」を着るケースがあるのですが、現行のエアリズムよりやはり暑いです。
また、古いエアリズムを着続けると性能も落ちます。
それが暑さを助長させている可能性があります。
ですので、古い型のエアリズムを着続けている人は、現在販売されているエアリズムを購入すると暑さが軽減される場合があります。
エアリズムのタイツも暑い?
エアリズムには、「パフォーマンスサポートタイツ」「エアリズムUVカットパフォーマンスサポートタイツ」というタイツ類も販売されています。
それらのタイツは、適度に加圧することで疲労を和らげる役割を持っているサポートタイツです。
そのため、そもそもインナーとして着用するエアリズムとは、目的も機能も異なります。
エアリズムのインナーよりは、暑く感じる傾向にあります。
とはいえ、伸縮性が高くUVカット機能を備えられているため、様々な屋外スポーツやアウトドアシーンに適しています。
エアリズムマスクは暑い?
エアリズムマスクは、多くの方が暑いと感じるかもしれません。
それは、エアリズムマスクには、下記の画像を見てお分かりの通り、3層のうちの真ん中に、細菌や花粉などの粒子をカットするフィルターが備えられているためです。
画像引用元:ユニクロ
粒子をカットするフィルターは、一般的な不織布マスクにも備えられています。
ですのでエアリズムマスクも、不織布マスクのような暑苦しさは否めません。
また、エアリズムマスクには、エアリズムインナーのような接触冷感機能がないため、なおさら暑いのです。
実際、僕もエアリズムマスクを持っているのですが、確実にウレタンマスクよりは暑いです。
なお、エアリズムマスクは、粒子をカットするようにつくられている以上、通る空気量が限られます。
通常の呼吸をするために必要な空気の流れは確保されますが、それ以上の呼吸をするためのものを想定されたつくりにはなっていません。
ですので、例えば小走りをするなどで、息が上がった状態だと息苦しく感じるケースがあります。
さらに、エアリズムマスクは非常に薄くて軽い生地ですので、少し強く息を吸うと鼻や口に布が張り付いてしまいます。
それが息苦しい原因となり、「暑い」を助長させてしまっているのです。
とはいえ、そんなエアリズムマスクも年々改良されています。
いずれ、息苦しくないエアリズムのマスクはが販売されることが期待できます。
そもそも、エアリズムのマスクは通気性やUVケア、フィット感など、機能性に優れています。
機能性を重視した結果、暑くなっていたかもしれません。
機能性を重視する人であれば、現行のエアリズムマスクをチョイスしてもいいかもしれません。
【関連記事】エアリズムマスクを使ってみた感想を「機能性」「通気性」等を中心にレビュー
暑いと感じる人向けのエアリズム
では、以上のような方は、エアリズムを着るのをやめた方がよいのでしょうか。
実はエアリズムと一口に言っても、2020年現在はエアリズム(以下、便宜上「通常エアリズム」と呼ぶ)、エアリズムマイクロメッシュ、エアリズムデオドラントメッシュ、エアリズムコットンの3種類が販売されています。
「エアリズムが暑い」と感じる方は、エアリズムマイクロメッシュ、エアリズムデオドラントメッシュ、エアリズムコットンを試してみてもよいかもしれません。
エアリズムマイクロメッシュ
エアリズムマイクロメッシュはその名の通り、メッシュ構造の生地がつくられているため、速乾性が特出しています。
エアリズムマイクロメッシュは、繊維を微細にして編んだメッシュの生地になっており、空気の通り道が非常に細かくなっています。
そのため、通気性が高く肌に密着しても蒸れにくく、快適な着心地を提供します。
エアリズムメッシュの改良版になります。
また、ストレッチ性にも優れているため、身に着けていることを忘れほど軽やかな着心地ですので、ゆったりした服を好む方にもおすすめです。
僕は、エアリズムメッシュも持っているのですが、やはりエアリズムマイクロメッシュの方が速乾性とストレッチ性に優れていることを実感しています。
多汗症の方は、エアリズムマイクロメッシュを着れば、通常エアリズムのようなベタベタ感がなく快適に過ごせるかもしれません。
【関連記事】エアリズムメッシュの特徴や着方:シームレスや通常タイプとの違いも解説
エアリズムデオドラントメッシュ
エアリズムデオドラントメッシュは、エアリズムマイクロメッシュより汗の吸水量と吸水速度がアップされたアイテムです。
それだけでなく、汗の主成分であるアンモニアに対する消臭力も上がり、洗濯後の消臭持続性もアップしています。
多汗症で汗の臭いが気になる方に、エアリズムデオドラントメッシュはおすすめです。
エアリズムコットン
エアリズムコットンは、内側はエアリズム素材、外側はコットンで作られた一枚二役のアイテムです。
これまでのエアリズムは、インナーとしての機能のみだったため、エアリズムの上にコットン素材のTシャツやシャツ等を重ね着しなければなりませんでした。
しかし、一枚二役のエアリズムコットンは重ね着する手間が省けるため、1枚で着ても問題がありません。
普段インナーを着ない方は、エアリズムコットンを試してみてもよいかもしれません。
また、1枚で着ても問題ないため、通常のエアリズムのようなフォット感はなく、いわゆるTシャツのようなゆったりしたつくりになっています。
ですので、ゆったりした服を好む方にもエアリズムコットンはオススメと言えます。
【関連記事】エアリズムコットンクルーネックTシャツ(半袖)をレビューしてみた!
エアリズム以外におすすめの夏用インナー
実は、エアリズム以外にも夏用インナーが各社から販売されています。
「暑い」と感じる方の中で、エアリズムにこだわりがない方は以下を選ぶとよいでしょう。
ZOZOAIR(ZOZO)
ZOZOから販売されている「ZOZOAIR」は、エアリズムと同じ価格帯で990円から販売されています。
「ZOZOAIR」は、ベントクールという素材を使用されているのが特徴です。
ベントクールとは、水分を吸収した瞬間に生地の編み目が広がり通気性の良さがアップする、という機能が備えられた素材です。
「ZOZOAIR」は、蒸れがちな多汗症の方におすすめのアイテムです。
さらっと綿インナー(無印良品)
「無印良品」から販売されている「さらっと綿インナー(メンズ・レディース)」は、コットンとレーヨンの生地でつくられており、シルクのようななめらかな肌触りです。
吸放湿性(水分の吸収・放出力)が高く1日中蒸れにくいのが特長です。
ですので、多汗症の方に「さらっと綿インナー」は、おすすめのアイテムです。
in.T(グンゼ)
グンゼから販売されている「in.T」は、生地が綿とポリエステルからつくられています。
吸水性の高い綿が生地に含まれているため、夏にありがちな汗による張り付きを防ぐことができます。
また、速乾性に優れているポリエステルによって、汗濡れ移りが軽減されます。
ですので、「in.T」は、多汗症の方におすすめのアイテムです。
なお、「in.T」はインナー襟、袖口、裾の縫い目がないカットオフ仕上げになっています。
ですので、Yシャツなどのインナーに着用しても、ラインが目立ちません。
Yシャツのインナーをお探しの方にも、「in.T」はおすすめです。
「in.T」については、「グンゼのTシャツ専用インナー「in.T」を着てみた!ユニクロのエアリズムとも比較!」で詳しく説明しています。
気になった方は見てみてください。
フィッテクール(グンゼ)
同じく、グンゼから販売されている「Fitte COOL(フィッテクール)」は、グンゼのインナーウェアブランド「KIREILABO(キレイラボ)」の夏向けシリーズです。
「フィッテクール」は、汗を素早く吸収・拡散・乾燥させる「クールドライ」機能と、紫外線から肌を守る「UVカット」機能を備えたインナーウェアです。
女性にとって嬉しい機能が多く備えられています。
気になる脇や下乳の汗ムレを防げることもできるといわれています。
ネット上では、エアリズムのブラトップは蒸れて涼しく感じない場合がある、という声が散見されます。
ですので、エアリズムのブラトップが暑く感じる方は、以下の「フィッテクール」のアイテムがよいのではないでしょうか。
■ノンワイヤーブラジャー
生地に触れるとひんやりする接触冷感素材が採用されており、カップ部分は通気性がよくなっていいます。
下乳などの胸周りの汗ムレの防止を期待できます。
■ブラタンクトップ・ブラキャミソール
こちらも接触冷感素材が採用されており、カップ部分の通気性がよくなっています。
カップ部分は、一体化したモールドカップが採用されており、サイドに流れがちなバストラインがしっかり整えられます。
バストラインを気にする方の大きな味方になってくれるのではないでしょうか。
以上に挙げた4アイテムの他にも、おすすめの夏用インナーがあります。
それについては「エアリズムは暑い?他社のメンズ夏用インナーと比較してみた」で詳しく説明しています。
併せて見てみてください。
終わりに
今回、色々と調べていく中で「エアリズムは暑い」という方の特徴が見えてきました。
ゆったりした服を好む人、多汗症の方、普段インナーを着ない方は、通常エアリズムではない他のエアリズムや、他社の夏用インナーを試してみてもよいかもしれません。
本記事をきっかけにして、快適な夏を過ごせていただけたら幸いです。
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